合言葉は、ネクスト!
【君たちに、未来はない!】
この言葉は、1943年の今日8月17日に生まれた俳優、
ロバート・デ・ニーロが、今年ニューヨーク大学の
芸術学部の卒業式で述べた祝辞です!!
流石、大物!! 凄いこといいますね(笑)?!
1974年のゴッドファーザーPARTⅡで若き日のドン・ヴィトー・コルレオーネ役を演じ、
アカデミー助演男優賞を受賞してから、現在に至るまでずっと第一線で活躍し続けています。
その理由のひとつには、彼のストイックなほどの役作りが挙げられています。
イタリアに住んで語学をマスターしたり、実際にその職に就いて働いたり、身体を鍛えたり、太らせたり
といった惜しみない努力、そしてみんなで良い作品をつくっていくという意識が現役を続けられている
理由なのかもしれません。
そしてそんな彼が述べた祝辞だからこそ、胸に響くのだと思います。
『卒業生の皆さん、やりましたね。でも、君たちに未来はありません。
考えてみてください。
看護学部を卒業した人には、全員仕事があります。歯学部を卒業した人も…(中略)
さて、芸術学部の皆さんはどうでしょう? そもそも君たちに選択肢はありましたか?
自分の才能を見つけて、野望を持ち、自分の情熱のままに突き進んだ。一度それに気づいてしまったら
もう後には戻れない。自分に与えられた才能と一緒に生きるしかないんです。
とにかく突き進むしか道はない。
芸術の中では、情熱は常に常識をしのいできました。君たちは夢を追っているだけではなく、運命を
切り拓こうとしている。君たちは芸術家で、それ以外には何も出来ない。
そういう意味では、人生終わったようなものかもしれませんね。
一方良いニュースは、君たちが進むべき道は明確だということです。けれどそれは容易な道ではなく、努力が必要です。
(中略)
これから多くの人が社会から拒絶されることでしょう。(中略)
その時君たちはどうやって乗り越えますか?
拒絶されることは辛いことです。でも、それは君たちの実力とはまったく関係ないことがほとんどです。オーディションをうけた時、監督やプロデューサー、スポンサーは何か別のものや人物を思い描いているということだけのことなのです。
また仕事をしていく上で様々な指示を受けるでしょう。さまざまな人の意見に耳を傾け、自分の声に耳を傾けてください。(中略)
最初は監督と意見が合わないかもしれません。彼らには理想があり、たくさんの意見がある。(中略)
映画、ダンス、舞台は、アーティストが個性を表現する為の場所ではありません。
さまざまな人の協力でできている芸術作品なのです。プロダクション、衣装、カメラマン、メイクアップ、ヘアメイク、舞台監督、アシスタントディレクター、振付師、などなど…。その誰もが、欠かせない役割を持って一つの作品になるのです。
君たちは監督よりも自分に厳しくしないといけません。監督に応えないといけないのと同時に、自分自身にも応えないといけません。そこには葛藤が生まれるでしょう。自分の役を、自分の方法で演じたい。でも監督は違うものを求めている。その時はとことん話してください。妥協点が見つかるかもしれません。でも最後は、監督が決定します。
これから映画やダンス、舞台にコンサートなど、さまざまな場面で観客から批評もくるでしょう。
勘違いしないで欲しいのは、それは君に対して向けられたものではないのです。
自分の役や作品に対する非難に目を向けてはいけません。どんな監督の下で働こうと、君たちの
貢献と努力は同じなのです。全力を尽くしている限り、大丈夫です。
その代わり、どんな状況であれ、全力を尽くしてください。(中略)
良い時もあれば、悪い時もあります。でも、それでもいいのです。帽子とガウンの代りに大学オリジナルTシャツをあげましょう。
裏には「拒絶されることには、さまざまな理由がある。個人的に受け取らないで」と書かれています。
表には、君たちのモットーであり、座右の銘である「ネクスト」と書かれています。
もしオーディションで役がもらえなかったら? 私の言いたいことわかりますね??
「ネクスト!」
次のチャンス、またその次のチャンスがあります。
(中略)
「ネクスト!」
ありがとうございました。』
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